予防歯科
予防歯科とは、むし歯や歯周病を予防し、歯を健康に保つ診療科目のことです。
日本人のむし歯保有数は歯科先進国と比較した場合、約4倍にも上ります。また、現在の日本では、30歳以上の約8割の方が歯周病罹患者といわれています。日本人が持つ歯科医院のイメージは「歯が痛くなったら行く場所」というものが一般的ですが、欧米などの歯科先進国では「むし歯や歯周病にならないために行く場所」という認識を持っています。この認識の差が、むし歯や歯周病の保有数の違いとして顕著に表れているといえるでしょう。
また、どんなに良い治療を施しても、元の健康な状態に戻ることはできません。それどころか、治療を繰り返すことで治療の負の連鎖に陥ってしまい、最終的には抜歯をしなければならないケースもございます。
当院ではこのような現状を変えていくために、予防歯科に力を入れています。定期検診やフッ素塗布に加え、PMTCなどを行なっています。生涯むし歯・歯周病ゼロの健康な口腔内をめざして予防歯科を受けましょう。
治療の負の連鎖
- 治療で
被せ物を
付ける - 健康な歯を
大きく削る - 歯の容積が
減ってしまう - むし歯が
再発し、
歯根に到達 - 神経を抜く必要
がでてくる - 歯の寿命が
短くなる - 抜歯
予防を意識し、むし歯の発生や二次むし歯を防ぐことで、この負の連鎖を断ち切ることができます。
お口の健康は全身の健康に繋がっています
- 歯周病を予防することで、
お口の健康だけではなく、
身体全体の健康を守ることができます - 歯周病はお口の中だけにとどまらず、進行すると血液を介して全身に悪影響を及ぼすことがわかってきています。
心疾患、脳血管疾患、動脈硬化、誤嚥性肺炎、糖尿病、早産・低出生体重児、骨粗しょう症、肥満など歯周病が起因となることもあれば、逆に全身疾患によって歯周病が発症したり悪化するケースも報告されています。
病気の予防や全身の健康を改善させていくためにも、歯周病にかからないようにお口をケアすることがとても重要です。
予防歯科治療を行うことによるメリット
- むし歯や歯周病を早期発見できる
- 時間も費用も少なく抑えられて、何度も歯科医院に通う必要がない
- むし歯や歯周病になる前に歯垢・歯石が除去できる
- 口臭予防ができる
さらに歯周病を予防することで下記の症状のリスクをさげることができます
- 心筋梗塞
- 脳血管疾患
- 動脈硬化
- 誤嚥性肺炎
- 糖尿病
- 骨粗しょう症
- 肥満
- 認知症
- 早産・低出生体出産

オーラルフレイルを防いで健康寿命を延ばしましょう
- 「老化のサイン」は
お口から始まっています - 最近、食事で固いものが噛めなくなった。お茶や汁物でむせることが増えた。よく食べこぼすようになった。滑舌が悪いのか、聞き返されることが増えた…。こうしたささいなお口のトラブルが続くようであれば、歯や口の働きのわずかな衰え、「オーラルフレイル」の可能性があります。
オーラルフレイルとは、直訳すると“歯や口の機能の虚弱化”という意味で、「人はお口から老化していく」という概念です。
加齢によって噛む力が弱くなると、柔らかいものばかり食べるようになり、噛む機能がより低下していきます。また、しっかり噛むことができなくなると、唾液の分泌も低下し、むし歯や歯周病、口臭もひどくなります。
こうしたお口の衰えは身体全体の衰えとも大きく関わっているので、早めに気づいて対応することが重要です。
「健康寿命を延ばすには、お口の老化予防から」。歯科医院での定期検診やクリーニングなど、お口の健康維持には積極的に取り組んでいきましょう。
当院の予防歯科治療
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1PMTC
歯垢の染め出し > ブラッシング指導 > クイックジェット > PMTC
PMTCとは、歯科衛生士が専門的な機器を使って行なうクリーニングのことです。毎日隅々まで磨いているつもりでも、どうしても歯ブラシが届かず汚れが溜まりやすい所をしっかりとクリーニングすることができ、痛みもなく早く終わります。また、むし歯や歯周病の予防・改善だけでなく、歯質の強化や歯の着色の除去、歯の光沢を保つなど、さまざまな効果が得られます。
当院では、PMTCの前に歯垢の染め出しを行い、どこに歯垢がたまりやすいのかをご説明した上で、衛生士によるブラッシング指導を行い、ご自身でも歯垢を取り除けるようサポートをさせて頂きます。
その後、クイックジェットで歯についた汚れや着色を取り、PMTCで歯を綺麗にクリーニングしていきます。
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2定期検診
むし歯・歯周病を防ぐ最大の秘訣は早期発見・早期治療です。症状が現れる前に、また健康な歯を維持するためにも歯科医院にて定期検診を受けるようにしましょう。「今、自分の歯は健康なはず」と思っている方でも過信せず、ぜひ当院へ来ていただきたいと思います。